防食被覆工の施工用
2022年10月14日
<例>アルミエッチング銘板
【防食被覆工法】
浄化センター等の施設のコンクリート製処理水槽の維持保護と耐用年数の長寿命化のためにコンクリート防食被覆工法などによる対策が施されます。
自治体工事の特記仕様書 防食被覆工を施工した対象コンクリート構造物に施工銘板を設置すること。
・施工年月は工事完成月とする。
・銘板設置場所は、当該施工場所の近傍で維持管理に支障とならない位置とする。
・銘板の材質はステンレス製、文字は彫り込み、取付けはビス留めを標準とする。
<ある自治体の仕様>
防食被覆工法は、構造物や設備を腐食から保護するために表面を特殊な被覆材で覆う技術です。特に、金属やコンクリート製の設備が対象となることが多く、海洋構造物や橋梁、配管、タンクなどの長寿命化に重要な役割を果たします。
以下は、防食被覆工法の概要です。
1. 主な防食被覆工法の種類
(1) 塗装系防食工法
・概要: 表面に塗料を塗布して保護膜を形成する方法。
・使用材料: エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン塗料、無機ジンクリッチプライマーなど。
・特徴:
比較的安価。
メンテナンスが容易。
環境条件に応じた塗料の選択が可能。
(2) ライニング工法
・概要: 表面に厚みのある樹脂やゴムを塗布・貼付して防食性能を高める方法。
・使用材料: フッ素樹脂、ゴムライニング、FRP(繊維強化プラスチック)。
・特徴:
耐薬品性に優れる。
厚膜で強い保護層を形成。
(3) 金属被覆工法
・概要: 金属層を構造物の表面に形成することで防食する方法。
・種類:
溶射工法: 金属粉末を溶融して吹き付ける。
電気めっき: 電解液を用いて金属層を形成。
ホットディップ: 溶融金属に浸漬してコーティング。
・特徴:
優れた耐久性。
主に鋼材の防食に使用。
(4) 防水シート貼付工法
・概要: 防食用のシートやフィルムを貼り付けて保護。
・使用材料: PVCシート、ポリエチレンフィルム。
・特徴:
施工が比較的簡単。
局部的な補修にも適用可能。
2. 防食被覆工法の選定基準
1.環境条件:
海水、酸性雨、大気中の塩分濃度など。
2.対象物の材質:
鋼材、コンクリートなどの特性に応じた選択。
3.耐用年数:
長期的な防食性能を求める場合は耐久性の高い工法を採用。
4.コスト:
初期コストとメンテナンスコストを考慮。
5.施工条件:
施工場所のアクセス性、作業環境の制約。
3. 防食被覆工法のメリット
・腐食による劣化の進行を抑制。
・構造物の寿命を延ばし、修繕費用を削減。
・安全性や美観の向上。
4. 最近のトレンド
・環境配慮型材料の使用: 揮発性有機化合物(VOC)を抑えた塗料やリサイクル可能なシート材の採用。
・高性能ハイブリッド工法: 塗装とライニングを組み合わせた多重防護システム。
・モニタリング技術の導入: 腐食状態をリアルタイムで監視するセンサー技術。