ヘリコプターが空中で止まっていられるワケ
2015年8月28日
近年ではスマホなどを利用して外出先よりリビングのエアコンの操作やカメラでの室内監視などができるようになりました。
いろんなコトで問題(話題)にもなってしまった「ドローン」はタブレット機器でも操縦できる手軽さがウケています。
カンタンに遠隔操作できて、プログラミングによっても飛行できるので使い方さえ間違えなければ有用な機器です。
利用分野もさまざまでホビーから観測・監視など、観光PRやテレビの中継などでも活用できるものです。
*** ドローンよりおっきくなっちゃいますが…
ドローンもホバリングができ安定して飛行できるようですが、元来こういった飛行姿勢は「ヘリコプター」の得意分野では?
それでは「ヘリコプター」の基本的な構造などを見てみましょう
基本的に「ヘリコプター」はメインの回転翼と補助のローターで浮上(離陸)して、推進していきます。
また「ヘリコプター」はその場で浮上したまま姿勢を維持する「ホバリング※」や、姿勢の調整による前後の移動も可能です。
※ ホバリング : 機体にかかる重力と揚力のバランスをとることで空中に留まるテクニックのことです
・一番気になっていたのが「メインの回転翼の回転を最大にすると機体がクルクルと回るんじゃないか?」というコト。
これは確かに構造上そうなってしまうでしょうが、機体の後部で回っている「テイルローター」と呼ばれる小さい回転翼がカギとな ります。
メインの回転翼で揚力を得ることで上昇できるのですが、回転すればその方向へと機体も回転しようとしてしまいます。
後部にある「テイルローター」によりこの回転する力を打ち消すことで機体の回転を防いでいます。
・大型ヘリコプターは二枚の大きなローターがありますがこれも同じ原理だそうです。
前後に取り付けられたローターは回転方向を反対にして配置してありますので同じ方向への機体の回転を防いでいます。
「ヘリコプター」は一般の飛行機と違い “航続距離も短く” “移動速度も遅い” のですが、離発着の際のスペースは圧倒的に少なくて済みます。
ビルの屋上などで「R」「H」といったマークをご覧になったことがあるでしょう。(テレビのシーンにも出てきますよね)
これらは「R」はレスキュー、「H」はヘリポートと区別されています。
ヘリポートには着陸(離陸)できるのですが、「R」マークの場合は着陸はできないようになっているそうです。
こういった場合は近距離でのホバリングによる作業を目的として使用されるそうです。(目標地点となるものです)
・世間を騒がせた「ドローン」や「V22オスプレイ」はヘリコプターとはちょっと違った構造ともいえます。
しかし、ローターにより揚力を得て浮上(離陸)して、機体の姿勢を調整することで推進力を得て進むという基本的な構造や原理は同じです。
軍事用の大型輸送ヘリコプターは大きなローターを使用することで重量物や大勢の人員を運ぶという役割を担っています。
(大型の2枚羽は互いに逆方向への回転をしているので回転による力を相殺できるのです)
なにかと話題の「ドローン」は多くのローターを搭載して安定性を確保することで、操作し易くプログラムされたルートで飛行できるというのは大変有益な使用ができるはずです。
カメラを搭載したりGPSを活用することで物流の一端を担うことが当たり前となれば、軽い荷物は「渋滞の無い」空から運ばれてくるようになるのでしょうか。