「熱放射」と伝導率
2015年12月1日
「熱い思い」この情熱は伝わるのでしょうか。
季節が冬を迎える頃、暖かい「飲み物」を頂くと “ホッ” としますよね。
でもあまり熱いと入れ物にも触れないこともあります。
*** 熱の発生…
熱の伝わり方というのはモノによって違います。
「熱」の発生はイオンや分子の振動によるものですが、この振動は電磁波(熱)として放出されていきます。
振動により発熱するのですから、物体の温度が高温になるほど振動は大きく(多く)なります。
このため振動が増えていくにつれ電磁波は短い周波数となり明るい色で発色します。
(鉄を熱するとだんだん赤くなりオレンジ色へと、さらには白っぽく輝きます)
放射熱は「紫外線の一部」から「可視光」「赤外線」の範囲にあります。
また熱の伝導(移動)は「固体・液体・気体」のすべてで認められる現象です。
この際に伝わる熱は間に媒介するものは必要なく「真空状態」でも熱は伝わります。
(例:太陽熱の伝達)
*** 熱の伝わり方…
熱は「高い方」から「低い方」へと伝わります。
この性質は「熱伝導」といいます、この伝わりやすさを「熱伝導率」ともいいます。
素材によってそれぞれ熱伝導率も変わってきます。
液体・固体・気体とそれぞれ違いますし、同じジャンルでも素材によってまた変化していきます。
そして熱が伝わったとしてもいきなり全面が同じ温度になるわけではなく徐々に温度の変化していく範囲が広がっていきます。
(分子同士の振動や摩擦による広がり)
熱の伝導率も状況によって伝わり方が違ってくる場合もあります。
例えば「鉄とガラス」では熱の伝わり方が違ってきます、鉄の方が熱の伝導は早いので素手で触れると冷たく感じます。
*** 各素材による熱伝導率 W/(m・K)・・・(コンディションによる)
鉄・・・83
銀・・・420
木材・・・0.2
ガラス・・・1.0
空気・・・0.0241
水・・・0.6
素材によって、またその場のコンディションなどによって差がありますが、表面の平滑なものは熱の伝わりがよいので「冷たく」感じます。
木材のように表面に凹凸などがあるものは空気の層がはさまるので少し冷たさも和らぎます。
ご家庭では、アルミニウムの熱伝導率の良さを活かして冷凍しておいた食材をプレートに載せるだけでスピーディーに「解凍」できるキッチングッズもあります。