光ファイバー
2016年11月18日
このページを見ている皆さんは恐らく端末のスマホやPCなどがネットに繋がった状態でしょう。今ではインターネットを見るのは光ファイバーかADSL、もしくはモバイルネットワークだと思います。その中でもADSLよりも高速なブロードバンド環境を実現した光ファイバー。これは電気信号をレーザー光に変換して情報を伝達するもので、長距離かつ高速な通信が可能になる方式です。この光ファイバーを開発したのは光通信の父と呼ばれた工学博士の西澤潤一という人物です。
原型となるガラスファイバーに光を通すという技術は世界各地で研究されていました。その中で西澤氏は1964年に「GI型」と呼ばれる独自の概念を特許庁に提出しました。が、その時の特許庁は意味がわからない言ってと不受理にしました。
その後も彼の研究は続き、1966年に「GI型」の概念をもとにして日本電気と日本板硝子の手によりセルフフォーカスファイバー「セルフォック」として実現されました。この時点での光ファイバーの速度は60dB/kmが限度でした。これはまだ実用化にはほど遠い速度です。
以後、光ファイバーの研究・改良が世界各地で進められ、1970年以降は光ファイバーの進歩が加速度的に向上しました。
1978年には、日本で光ファイバーの実用化に向けて東京の台東区と目黒区で光ファイバケーブルでつなぐ本格的な現場試験が開始されることになりました。7年後の1985年には旭川から鹿児島までを縦貫するネットワークへと発展し、1989年には太平洋横断海底ケーブルシステムを完成させることとなりました。こうして全国に光ファイバーを繋げることに成功した日本は世界の光ファイバ産業をリードしていったのです。
その後2001年、一般家庭での光ファイバを使った光通信であるFTTHが、Bフレッツサービスとして開始されました。そして現在、1本の光ファイバーの伝送能力は100Tbpsを越える程になりました。今では光ファイバーが設置型インターネットの主流となりました。
光ファイバーは更に進化を続けています。より速く、より使いやすく、より便利になっているのです。