もう痛くない!嫌われ者から学ぶ注射針。
2017年1月17日
恐らく多くの方は注射とか採血と聞くと逃げ出したくなりませんか。
あのチクッっとする針は子どものころから私は苦手でした。
そんな注射ですがもし痛みを感じずに打つことができれば最高ではありませんか。
今回紹介するのはそんな痛くない注射針についての研究や製品についてです。
ところで皆さんは自然界に生息する生き物で厄介な注射攻撃をしかけてくる輩の餌食になった経験はありませんか?
夏場に寝てるとぷーーーんっとやってくるアイツです。そう蚊です。
蚊と言えば血を吸ってきて痒みをのこすばかりかあの羽音は安眠を妨害し、挙句に病気まで媒介してくる厄介者です。
蚊に刺されたときに痛くないのも蚊の戦略の1つです。
蚊が刺す針は口吻と言います。これは一本ではなく、大顎と子顎が2本づつと上唇と下唇が一本ずつの管からなっています。
それらが1つの鞘に収まっており、顎が皮膚を切り裂き、上唇は血を吸い、下唇は唾液を注入するのに使われます。
蚊に刺されて気が付きにくいのは、口吻が極めて細いという理由もありますがそれ以外にも、小顎にギザギザが付いていて、これが皮膚との摩擦を軽減しているからでもあります。
蚊の口吻をヒントに作られた痛くない注射針で有名なのは、関西大学の青柳誠司教授と兵庫県のベンチャー企業ライトニックスが共同で開発した「ピンニックスライト」です。
これは主に糖尿病患者の方が採血時に使用する針として使用されています。
特徴として挙げられるのが世界初の樹脂製採血針ということです。
針の幅が0.25mmほどですが先端は鋭く尖っています。蚊の口吻を真似ており、先端下はギザギザに波打っています。
現在、青柳教授らはこれまで以上に蚊をまねて3本の極小針が振動する新しい無痛注射針を作成中とのことで、
より一層注射が怖くない日が近づいています。