ウォーターインジェクションシステムとは?
2017年3月24日
ウォーターインジェクションシステムと言うシステムをご存知でしょうか。
これは、世界的な自動車関連機器サプライヤーとしられるドイツのボッシュ社が発表した画期的なシステムです。
普通、いくら最新型の自動車といえど、燃料の1/5ほどは駆動以外のことに使用されています。
最近のほぼすべてのガソリンエンジンは、補助的に燃料を噴射してエンジンの過熱を防ぐ仕組みを導入しているのです。
これはガソリンなどの燃料の気化熱によってエンジンブロック燃焼室自体を冷やすことが目的です。
この仕組みをもっと発展させたのがウォーターインジェクションシステムです。
仕組みとしては簡単です。
燃料に着火する直前に霧状にした水をインテークマニフォールド内に噴射し、その気化熱により冷却を行うというものです。
加速時や高速走行時などに燃料に水を加えて噴射することで、冷却に使用されていた燃料を節約し、燃費を最大13%も向上
(新燃費基準のWLTCで4%向上)させることができるというからいかにすごいシステムかがわかります。
この技術により、特に3気筒や4気筒のコンパクトなダウンサイジングエンジンでも、燃費を向上することが可能だとか。
また、燃費だけでなく出力とトルクにも貢献が期待できると考えられています。
エンジンの効率化によりターボエンジンのパワーもさらに上がり、
もともと高出力・高トルクのスポーツカーでも、さらにパワーを上乗せできるというものです。
ちなみに噴射された水はエンジンで燃焼が行われる前にすべて蒸発して、排出ガスと一緒に排出されるため、錆などの問題はないからメンテナンスも安心できます。
ほかにも水の問題としては水はどのように補充するか、水が雪国などでは凍結しないかなどが考えられます。
回答とすれば以下の通りです。
ウォーター インジェクションが走行中に使用する水はごくわずかで、平均して走行3,000km毎に補充すれば十分なのだそうです。
蒸留水の補充は独立したウォータータンクに行うとしています。
凍結問題としては凍結することは確かに想定されているといいます。
しかし、エンジンを再始動すれば水は解けますので問題はないということです。