まるでハインラインの世界。パワードスーツHAL
2017年3月31日
皆さんはパワードスーツというものをご存知でしょうか。
SF小説やアニメ、ゲームなんかで良く出てくるあれです。
人体に装着して、電動アクチュエーターや人工筋肉などの動力を用いたもので強化外骨格なんていわれることもあります。
そもそもパワードスーツとは、ロバート・A・ハインラインのSF小説に登場する重装甲・重武装と倍力機能を持った架空の強化防護の呼称でした。
現実世界でもこういった軍用のパワードスーツの研究が盛んに行われています。
しかし今回紹介するパワードスーツHALは違います。
何が違うのかというとこれは介護・医療機器としてのパワードスーツなのです。
少子高齢社会や老老介護では介護市場の労働力不足などに対する1つのアプローチです。
筆者も実をいうとホームヘルパーの資格を持っているのだが、ベッドの移動や介護者の抱き上げなどの腰などに非常に負荷がかかる行為を体験している。
こういった問題に対してパワードスーツを用いて非力な人間でも要介護者抱きかかえて運べることなどが負担軽減につながるのです。
またその逆もしかりで、パワーアシスト型のギプスなどのアプローチもあります。
これは筋電位や神経電位の測定に関する生化学などの分野で発展が目覚ましい筋電義手などの実用化などの波に乗っているものです。
そして今回のお題であるロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)は、
皮膚表面の生体電位信号を読み取り動作する世界初のパワードスーツで、
その後産学共同体企業サイバーダインが設立されています。
この装置の全身型は例えば100kgのレッグプレスができる人間が装着すれば180kgを動かすことができ、
数kgを持ち上げる感覚で40kgの重量物を持ち上げることができるというから驚きです。
このようにパワードスーツは民生用でもかなりの発達を遂げています。
悲しいことに軍用パワードスーツの研究も進んでいるのも事実です。
願わくばこのパワードスーツの技術は民生用のみですんで欲しいものです。