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ボールペンのはじまり


油性ボールペン
油性ボールペンは1943年にハンガリーでラディスチオ・ピロによって開発されました。我々日本人の目にこのボールペンが始めて目に触れたのは1945年終戦の年でした。
日本に来たアメリカ兵によって紹介されたことによります。ピロの開発からわずか2年後にはアメリカ兵のほとんどが所有していたことで、この事実からも普及のスピードの速さに驚かれますね。
この後、国産ボールペンの製造が始まりましたが、インクや材質が悪く欠陥品が続出し、ブームは続きませんでした。現在のような実用性のあるボールペンの誕生は1950年代に入ってからのことで、均一で抵抗の無い書き味と鉛筆のように削ったりなどの手間が要らないなどの特徴が受け入れられ、普及が急速に進んだのです。

水性ボールペン
水性ボールペンは、油性ボールペンに遅れること約25年後の1970年に日本で発売された筆記具です。構造はサインペンの先にボールのチップをつけたもので、国内より海外で広く普及しました。
その評価により逆に日本でも広まったものです。当初チップには樹脂が使われていましたが、金属製のチップが登場するとそれが一般化しました。

ゲルインクボールペン
水性ボールペンのインクにゲル化剤を添加したゲルインクボールペンは、日本で発明され1984年に発売された筆記具です。水性ボールペンのように滑らかに書くことができ、にじまないと言う大きな特徴があります。
また、ゲル化剤を添加することにより、大きな粒子をインクの中に入れることが可能となり、白色粒子を入れたパステルカラーやラメを入れたもの、香料を入れたものなどが次々と発売されました。

油性ボールペンはハンガリーが発祥の地ですが、日本人の器用さ、真似ることの上手さが十分に発揮され水性ボールペンとゲルインクボールペンを発明したのです。今日では一般的に使われているボールペンにはこんな歴史があったのです。
それにしても日本人は独自の商品を発明するよりも改良することに非常に長けている人種ですね。