金箔-手技による極限の薄さ
2013年11月15日
金箔生産は石川県金沢市が総生産量のうち99%を占め、銀箔・洋金箔では100%というシェアを誇ります。
金箔は、金を微量の銀や銅とともに金づちで叩き薄く伸ばして箔状にしたもの。
今現在普及している「洋金箔」は真鍮から作られる、金から作られる金箔は「純金箔」ともいわれる。
よくテレビなどで紹介されている金箔四号色という規格では、金94.43%・銀4.9%・銅0.66%を厚さ約0.0001mmに伸ばしたものです。
この場合1立方cmの金が、約10平方mの金箔になるのです。
金箔製作の工程:
「澄屋」といわれる職人さんが、坩堝で金と微量の銀・銅を1300度まで熱して合金を作ります。
そして”延金”という作業で、その金合金を圧延機で100分の3mmまで延ばして6cm角に切ります。
「箔屋」といわれる職人さんが、”上澄”・”箔打ち”という打ち延ばす作業を経て出来上がる。
10000分の2~3mmに叩き延ばした金箔を竹製の枠で一定の大きさに切り分けて和紙に挟んで出来上がりとなる。
5円玉大の金からタタミ1畳大にまで伸びる展性は、最薄時には指で触れると付いてしまうので扱いには気を遣います。
職人さんの手で極限にまで加工された金箔は完成形でもあり、材料でもあるのです。
漆器などの工芸品、仏像・仏壇などの美術品、建築物の内装や外装にも使われます。
和紙で挟んで叩き伸ばされた金箔は手間もかかりますが、独特の光沢などもあり価格も高価になります。
グラシン紙を使用して機械で叩き伸ばした金箔は光沢も強いそうです、量産できるので比較的安価で出来上がります。
また金の地金を挟むための箔打ち紙が、脂分をよく吸収することから”あぶらとり紙”が有名になりました。
観光地などでもお土産として人気の商品です。