EVをめぐる状況の変化
2021年11月5日
EV搭載向けの製品、部品、素材の状況が変化しています。
日本製鉄とトヨタ自動車は鋼材の取引価格を1トンあたり2万円程度引き上げることになりました。
日本製鉄側は供給制限もありうるとしてトヨタ自動車側に価格交渉を迫りました。
トヨタ自動車は異例の交渉となって日本製鉄以外の調達も考えざるを得ないという反応を示す方もいたようです。
筆者が感じたことは、鋼材をつくるメーカーも電炉や水素による製鉄法など新しい様式の鋼材をつくる工程を脱炭素化して工夫していく必要もあり、
そのための設備の予算も織り込みたいと考えているのではないだろうかということです。
電気自動車搭載向け部品・製品の素材をめぐる状況
EV電気自動車に搭載する部品や製品で扱う希少金属レアメタルをめぐる調達競争も始まっています。
特にコバルトやリチウムなどその他にも、電池に使用する希少金属の値上がりが目立っています。
部品の不足、半導体の不足はしばらく続くのではないか
自動車を巡っては東南アジアでの部品の生産が新型コロナウィルスの感染拡大によって停滞しています。
もともと半導体が不足していたことに加えて、さらに東南アジアで見込まれる部品の生産の停滞によって工場の一部の停止など影響が出ています。
トヨタ自動車の売り上げ業績が好調であっただけに惜しいです。
半導体も値上げ
台湾のTSMCは半導体の値上げを発表しています。
素材や部品、材料や半導体の値上がりは最終製品の価格に影響を及ぼす可能性もあります。
EV電気自動車の生産には半導体などの電子部品が多く必要とされることが想定されます。
クルマについては今のうちにお値打ちな製品を買って2030年を目安に5年10年EVのコスパの良い新型車を待つのもありかもしれません。
いずれにせよ国の政策や規制などによって2030年周辺を目安に自動車のものづくりは変化していくと考えられます。
2030年、またその先の脱炭素に向けて自動車の多くが本当に電気自動車化するのかこれからが正念場です。