CO2排出低減、脱炭素化、資源の再利用
2023年12月1日
重要鉱物の再利用
パナソニックが車載電池を再利用する事業を2028年までに開始する計画であることが報じられました。
主としてニッケルの回収・再利用を行うようです。
他にもコバルトやリチウムの再利用も検討する模様です。
EV電気自動車の車載電池に多く使われる希少金属はその多くが中国で製錬されています。
よってCATLやBYDなど中国のEV電気自動車の車載電池製造は世界屈指のレベルにあると考えられます。
希少金属を使わない仕様の電池の量産なども同時に始まっています。
製造時に二酸化炭素をより発生させない車載電池の製造・再利用手法の開発なども今後の脱炭素化の需要を捉えて進化すると考えられます。
国際エネルギー機関IEAは9月26日に気候変動対策の報告書を公表しました。
IEAはそこで気温の上昇を抑えていくためには再生可能エネルギーの設備容量を2030年までに現段階の3倍の規模に拡大していく必要があると提言しています。
再生可能エネルギーは太陽光などでは平地かつ日照時間が安定的に長い適地や、
風力などでは安定的に風が吹く適地などが求められます。
広大な面積をもつ国や、遠浅の海域などを広く持つ国が再生可能エネルギーを得るための強みを持つと考えられます。
日本は小さな島国であり、面積に限りがあり、周辺の海域も水深が深く洋上風力発電の開発・導入も課題が多いとされています。
また、日本は化石燃料などの燃料調達を海外からの輸入に依存しており、
エネルギーミックスで見ても7割ほどをLNGや石炭などの火力発電に依存しています。
豊富な化石燃料を持つ中東のサウジアラビアなどの国でも脱炭素化の将来のビジョンを踏まえ、
脱化石燃料のエネルギー開発にも積極的になってきているようです。
産油国でも脱炭素化・気候変動問題も課題解決に動き出しているのですから、
日本も具体的な脱炭素化に向けた新たなインフラストラクチャの構築は重要で必須であるのではないかと考えられます。