銘板の腐食加工

2024年 9月 20日

銘板の腐食加工とは、金属などの表面に化学的または機械的な処理を施し、意図的に腐食させることで模様や文字を形成する加工方法の一つです。この技術は、耐久性が高く、屋外や厳しい環境でも劣化しにくい表示やデザインを作成するために使用されます。以下は一般的な腐食加工のプロセスです。

1. 素材選定

銘板の素材には、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅などの金属がよく使われます。素材によって腐食の進み方が異なるため、適切な素材を選ぶことが重要です。

2. デザイン作成

腐食加工を行う前に、銘板に施す文字や模様のデザインを作成します。通常は、CAD(コンピュータ支援設計)ソフトを使って詳細な図面を作成し、それに基づいて加工が行われます。

3. 表面のマスキング

デザインに基づき、不要な部分が腐食されないようにマスキング(保護層)を施します。この段階では、感光性フィルムや防腐塗料が使用されることが一般的です。

4. 腐食処理

腐食処理は、化学薬品を使って行う方法が一般的です。例えば、塩酸や硫酸、硝酸などの酸性溶液を使って金属表面を腐食させます。このプロセスによって、マスキングされていない部分が溶け、凹凸のあるデザインが形成されます。

5. 仕上げ

腐食加工が終わった後、マスキングを除去し、必要に応じて仕上げを行います。これには、表面の研磨や、追加の塗装処理が含まれることもあります。

銘板腐食加工の利点

耐久性: 腐食による凹凸が形成されるため、摩耗や風化に強い。

デザインの自由度: 複雑なデザインや文字を正確に表現できる。

高級感: 金属の質感を生かしながら、高級感のある仕上がりが得られる。

こうした技術は、機械銘板や記念碑の銘板、工業製品のラベルなど、様々な場面で活用されています。

 

ステンレス銘板