いろいろな磁石とその力とは?
2014年12月30日
子供のころよく砂場で「砂鉄採り」をした記憶があります。
コースを書いた紙に集めた砂鉄を載せて、裏側から磁石を使って上手く移動させる遊びが流行っていました。
磁石の使い道というと専門家でない限りあまりよく知らないものですよね。
磁石ってどんなものなのか見てみましょう。
磁石の種類のいろいろ- – –
フェライト磁石・・・よく知られている磁石です。
原材料は酸化鉄で(炭酸)バリウムや(炭酸)ストロンチウムを配合して焼成したもので、棒磁石やU字型磁石などには馴染みがあるでしょう。
安価で大量に製造できるため「モーター」「磁気テープ」「磁気ヘッド」「コイル」などいろいろな場面で使用されています。
また焼成前は粉末状なので形状も自由にできるため利用範囲も広いのが特徴です。
ネオジム磁石・・・「ネオジム・鉄・ボロン」を原材料にして作られた世界最強の強力を持つ磁石です。
「ディスプロシウム・プレセオジム・コバルト」などといった希土類を成分に持つため「希土類磁石」とも呼ばれます。
わずか1cm大の磁石で約10kgのものを持ち上げるほどの磁力を持っています。
しかし磁力は大変強力なのですが「熱」に弱く、「腐食しやすい」のが弱点です。
意外な事に「1984年に日本で開発された超強力・永久磁石」なのです。
※ これより前の1917年に人工的な永久磁石の開発を日本人が行っています。
サマリウムコバルト磁石・・・「サマリウム」と「コバルト」からできている希土類磁石です。
磁石の性能は「ネオジム磁石よりも弱く」「もろい」ポイントがあります。
長所としてはネオジム磁石よりも「耐熱性に富んでいる」ので高温になる場面で利用されています。
「希土類磁石」とは、サマリウムコバルト・ネオジム・プラセオジム・サマリウム鉄窒素などの希土類元素から作られた磁石です。
希土類磁石は「保磁力(※1)」が強く小さくてもその性能を発揮できるので「MRI」や「ヘッドホン」にも使用されています。
※1 保磁力…その磁石が持つ磁力を「反対側」にまでひっくり返すために必要な力
肩こりなどの緩和などに使用される医療用テープに付いている磁石は「フェライト磁石」です。
パッケージに「○○ガウス」とか記載されていますが、ガウスとは磁束密度(磁石の強さ)です。
また「テスラ」という単位で記載されているものもありますが「1ガウス=0.1ミリテスラ」だそうです。
医療用テープに「ネオジム磁石を使えば強力な効果があるのでは?」と思いましたが、使用には基準がありネオジム磁石は基準値を超えてしまうのでちょっと難しいそうです。
「過ぎたるは…」ということわざがあてはまるのではないのでしょうか、うまくはいかないものですね。