» 耐震・免震・制震のそれぞれのメカニズムの違い

耐震・免震・制震のそれぞれのメカニズムの違い

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地震の多い日本では最近になって火山の噴火や地震の頻発に悩まされています。
こういった自然現象には歯止めがかけられないのは承知の通りなのですが、どうにかその影響を減らしたいものです。

*** 免震・制震・耐震の違いとは…
特に地震のおおい日本では、建物の強度を上げることで地震からの影響・被害を減らそうといろいろな取り組みがされています。

免震・・・建物の基礎部分の下にゴムやベアリングを取り付けることで地震の揺れを緩和させるものです
効果は高く地震本体の揺れを大きく緩和しますが、施工にコストがかかります

制震・・・建物の構造内にゴムダンパーなどの装置を据え付けることで建物が揺れを緩和するものです
効果は耐震補強よりはあります、コストもそれほどかけずに済みます

耐震・・・建物の構造自体の強度を上げる(柱などの素材を変えたり筋交いなどの補強をする)ことで被害を減らそうというものです
地震の揺れが激しければ同じように揺れてしまいます、必要な箇所への施工で済ませればコストは少なくて済みます

*** それぞれの構造の違い…
一時ニュースでも話題にもなりました(虚偽認可など)免震ゴムですが、基本性能としては大変効果のあるモノだそうです。
免震構造の代表格としては土台部分に「天然ゴムの層」と「鋼板の層」を幾重にも重ねたものが有名です。
ゴムのみで同じ大きさのものを作っても建物の重量がかかればその分縮みます。
しかし積層にしてさらに鋼板をはさむことで上下の収縮は抑えられ、左右への揺れには柔軟なものができるのです。
さらに鋼材をコイル状にしたシステムや、ベアリングや油圧ダンパーを使用したものもあります。

制震構造は地震の揺れと建物の揺れを吸収するダンパーなどを設置することで直接的な被害を抑えることができるとのことです。
壁の内側で「柱の筋交い」として設置することで建物の揺れを大きく緩和することができるものです。
学校や市役所などに大きなダンパーが設置されているのを見かけることがありますがまさにアレです。
鋼板と鋼板の間にゴムの衝撃吸収板を挟み揺れを吸収するものや要所要所にテープをグルグルと貼り付けるだけで効果があるものまでありますし、壁に設置したパネルにより揺れを熱エネルギーとして発散するというものまであります。
全体的に制震対策なら基礎部分まで工事しなくて済むので工期とコスト面で助かります。

免震・制震共にダンパーの活躍が多いようです、油圧のダンパーは小さな本体でも大きな揺れに対応できるということと取り扱いや構造の分かりやすさからか多く活用されています。
普段、油圧ダンパーといえばリフトなどでお世話になっています「持ち上げる」「滑らかに降下する」といった動きは大きな振動にうまく対応できるアクチュエーターとして活躍してくれるでしょうね。