身近な存在でもある「塗料の性能」を考えてみましょう
2015年11月6日
錆びる前に(錆び止め)塗っておけば良かったのに…
先日買い物に徒歩で出かけた際に、外装の塗り替えが終わった「歩道橋」を通りました。
その歩道橋には「塗装工事記録表」というものが大きく見えるように表示されていました。
そこには
下塗り・・・弱溶剤形変成エポキシ樹脂塗料
中塗り・・・弱溶剤形ふっ素樹脂塗料中塗り
上塗り・・・弱溶剤形ふっ素樹脂塗料上塗り
と、記載されていました。
*** 塗料の性能…
塗料にもいろいろありますが上記の塗料についてみてみましょう。
・エポキシ樹脂系塗料:製造が容易ということで使用される機会も多いものです
大変錆びにくいので屋外でも多く使用されています
(ただしこの塗膜の上に紫外線に強い塗料で上塗りすることが必要です)
・ふっ素樹脂系塗料:高い耐久性(耐候性)があり、汚れの付着も防ぐ効果があります
劣化までの期間が比較的長いため塗りなおしなどのメンテナンスも頻繁に行わなくても済みます
※ 耐用年数が約20年ともいわれるほど丈夫な性質を持っています
つまり、上記の歩道橋の塗装には、錆びに強い「エポキシ系」の塗料(塗膜)を保護する意味でも「ふっ素系塗料」を塗り重ねているのです。
*** 特性を活かした使い分け…
それぞれの塗料には特性があります。
この特性を活かした使用をすることで塗装面も下地部分もいろいろな条件から守られていけるのです。
上記の塗装表に「弱溶剤形」とありますが、これは溶剤の性質のことです。
弱溶剤形・・・灯油に近い石油系の成分でできています、強溶剤形に比べて安全性が高いのが特長です
強溶剤形・・・トルエンなどの炭化水素とケトンなどの有機化合物で構成された芳香族化合物の一種です
塗装の接着も良く、乾燥も速いのですが独特の刺激臭があります
アクリル・ウレタン・シリコン・ふっ素と、塗料にもいろいろな系統の種類があり、耐用年数やコスト・安全面なども異なります。
これらを組み合わせてそれぞれの特長を活かした「下塗り」や「上塗り」をすれば出来上がりも高品質となります。
一般住宅や駐車場・工場やプールにもこのような樹脂塗装を重ねたものが活躍しているそうです。
プールならキレイな塗装で「清潔」「防水効果もバッチリ」でしたら安心ですよね。