カーボン・ナノファイバーってなんだろう?
2016年3月18日
「俺のアーマーは「ポリマー」で、できているのだ。」
そんなヒーロー・アニメが昔、ありました。
今でも大好きな作品ですが、彼には弱点があったのです・・!
「高分子化合体」をcpu制御し身体を強化するアーマーと化すと同時に、
状況に応じて様々な武装に組み替え、メタモルフォーぜする為、
「皮膚呼吸ができず、46分1秒経過すると、死んでしまうのです!」
したがって、呼吸を確保するためマスクはフェイス・オープンにせざる
を得なかった。・・と、勝手に解釈しています。(たぶん設定上もそうだと思います)
・・話が脱線しましたが、人工的に作られた「極小の繊維」
世界の名だたるマジシャンたちも、㎜単位で業者さんと売買している、らしいです。
(格闘技の漫画で、そんな事いってました)「カーボン・ナノファイバー」
いったい、それは何なのでしょうか・・・・?
炭素繊維複合材「カーボン・ナノファイバー(チューブ)」とは。(-以下、ウィキペディアより引用-)
カーボンナノチューブ (CNT) の直径は0.4~50nm。その名の通りナノメートル単位であるため
電子顕微鏡によって観察できる極小の世界である。カーボンナノチューブは、基本的には一様な平面のグラファイト(グラフェンシート)
を丸めて円筒状にしたような構造をしており、閉口状態の場合、両端はフラーレンの半球のような構造で閉じられており
5員環を必ず6個ずつ持つ。5員環の数が少ないため有機溶媒等には溶けにくい。7員環が含まれる場合には内径が大きくなり
得るため太さの違うCNTが形成され、8員環では枝分かれ状の構造も作り出せると考えられている。
チューブは筒のような構造のためキャップを焼き切るなどにより中に様々な物質を取りこむ事ができる。
ナノチューブとフラーレンが結合したカーボンナノバッドという形も理論的には予測されている。
性質・応用(ここでは用途を建材にのみ、限定します)
構造材料
アルミニウムの半分という軽さ、鋼鉄の20倍の強度(特に繊維方向の引っ張り強度ではダイヤモンドすら凌駕する)
と非常にしなやかな弾性力を持つため、将来軌道エレベータ(宇宙エレベータ)を建造するときに
ロープの素材に使うことができるのではないかと期待されている。
多層カーボンナノチューブは、導電性、弾性、強度に優れ、ヤング率は0.9TPa、比強度は最大150GPa。
一方、単層カーボンナノチューブは半導体となり、極めて高弾性で破断しづらく、優れた熱伝導性などMWNTとは異なる特性を持つ。
ヤング率は1TPa以上、比強度は構造によって異なり13~126GPa。
現時点ではバッキーペーパーと呼ばれるシートが研究段階で開発されている。
スーパーグロースCVD法によって製作されたSWNTによる薄膜の密度は0.037g/cm3。触媒操作によりSWNTとMWNTの比率も変えられる。
ダイヤモンド・アンビルセルを用いてSWNTを24GPa以上に常温加圧する事により、
電気伝導性を有する超硬度材料(超硬度ナノチューブ (SP-SWCNT))を合成できる。
ナノインデンター硬度測定法による硬度は62~150GPaでダイヤモンド150GPaに匹敵し、体積弾性率は462~546GPaでダイヤモンド420GPaを超える。
ラマン効果を用いたスペクトル計測では、不可逆変化を起こしている事が分かった。なおダイヤモンドは絶縁体である。
フラーレンを用いて同様の方法で製作された物質にハイパーダイヤモンドがある。ダイヤモンドの2倍程度の硬度とされる。
複合材として用いる事でハイパービルディングや大型の橋梁用ケーブル、自動車、航空機、戦闘機、宇宙船などの
従来物質では不可能な構造物への応用が考えられる。また、スポーツ製品や自転車などの一般製品にも利用され始めている。
シリコンゴムのような性質で極環境下でも粘弾性を持つCNTが発見されている。この物体は、-196 ℃から1000 ℃の温度範囲で粘弾性を示し、
-140~600 ℃で、0.1~100ヘルツの振動数範囲では、周波数に依存しない安定した粘弾性を示す。
さらに100ヘルツで1%のねじり歪みを100万回加えた後も、劣化や破断がない。(-以上。一部、抜粋-)
この素材は、その応用範囲が余りにも凄すぎる為、もはや「SFがSFではない。」の次元の代物と言えます。
冒頭に書いた変身ヒーローも、冗談抜きで実現可能か?と思わせるほどです。
実際、同アニメ製作会社の別作品に、「私服に1」とか番号が入っているヒーローがいますが、
アレは私服に偽装されたプロテクターの、「擬態」なのです・・・!