「味蕾」(みらい)について。
2016年5月17日
人の舌には、味蕾(みらい)と呼ばれる感覚神経が、
計1000個あると言われています。
この味蕾により、人は様々な味を感じる(味覚)わけですが、
味覚については諸説あり、どれが科学的に正しいかは
実は案外、うやむやにされているのが実状の様です。
そこで今回は、「味蕾の科学的検証」を行ってみたいと思います。
「味覚が舌の部位によって分かれている説は「誤解」である。」
これは、未だに一般的な通説として扱われる事がありますが、
どうやら(厳密には)違うようです。
なぜ「厳密には」という言葉を使ったかと言えば、
「分かれているのではなく、より強く受け取りやすい部位」が、
正解だからです。
味蕾は正確には、「舌全体で感じ取る」感覚器官の様です。
「味覚の種類:甘味、酸味、塩味、苦味、旨味、+1」
上記のとおり、味覚については諸説あるのですが
科学的にはこれら5種類+1の「味」を、「概ね全体で感じ取る」
という事になります。上記の「誤解」というのは、
例えばアメリカ人は4味。中国人は6味。日本人は5味。等といった
事にも繋がります。(部位説)ですが、これはおそらく、
民族(国民)性や環境によって生み出された、食文化の違いがもたらした物と
考えるのが妥当かと思います。
それは年齢(脳や臓器の関係)と共に味覚や嗜好が変わるのと同様に、
「環境」によっても変化が起きる。という事にも一致します。
そもそも人は、「環境への適応力が高い種」でも、あるからです。
「+1とは何か?」
味覚は「5基本味」と言われ、上記の5種類の「味覚」で構成されていますが、
最近になって「6番目」の味覚説が出てきているようです。ですが、そもそも
5基本味の「旨味」自体、アメリカ人には理解され難しく、それ以前は
「4基本味」とされていたそうですので、味覚=身体や環境に影響を受けての、
「複合的味覚理解の拡張」と考えるのが妥当かと思われます。
そう考えると今後、味覚は種類が増えると同時に、減る可能性も有りえると
考えられます。そして、それは個人レベルにも当てはまる事だと、
個人的には感じる次第であります。