衣料用合成繊維について
2016年9月13日
世界で一番生産されている合成繊維がポリエステルです。
二位はナイロンで三位はアクリルです。四位はセルロースです。
(第四位のセルロースは半合成繊維などとよばれます。このセルロースについてはまた別の回でとり上げたいと思います。セルロースもまた注目されている素材です。)
とくにポリエステル繊維の進んだ日本メーカーの研究・開発は素晴らしいものです。
進んだポリエステル繊維は資源の循環系の素材として環境に貢献しそうです。
今回は合成繊維に絞って簡単に調べてみます。
合成繊維の種類
ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン
アラミドなどがあります。
主な化学成分について
ナイロンはポリアミド
ポリエステルはポリエチレンテレフタレート
アクリルはポリアクリルニトリル
ビニロンはポリビニルアルコール
ポリウレタンはウレタン結合の重合体
ポリ塩化ビニルは塩化ビニルを重合させたもの
ポリエチレンはエチレンを重合させたもの
ポリプロピレンはプロピレンを重合させたもの
アラミドは全芳香族ポリアミド
などでできています。
合成繊維開発のはじまり
「1935年にアメリカのデュポン社がナイロンの合成に成功しました。
日本では1939年に京都大学の桜田一郎教授を中心とする共同研究グループがビニロンの合成に成功しています。
さらにデュポン社は1953年にポリエステル繊維を合成して英国より特許権を取得し工業化がはじまります。」
(wikipediaより引用)
衣料と食物との微妙な関係
現在、衣料の需要は合成繊維によって満たされています。
若し仮に合成繊維が無いとすると繊維の原料畑から衣料の需要を満たさなければならなくなり、世界で食料不足になってしまいます。世界でそれほど合成繊維がなくてはならないものになっています。
現在では衣料の合成繊維はほとんどポリエステルが原料になっています。
ポリエステルの生産で中国が世界の7割の生産を占めています。
合成繊維の生産と田畑の食物の農業による生産とのバランスによって現在の産業が成り立っています。
進んだ化学技術による日本メーカーのポリエステル繊維
1970年代以降ずっと日本の衣料の合成繊維産業は縮小傾向にありました。
しかし産業用としてのニーズはあって、進んだ化学技術で質の高いポリエステル繊維が開発し続けられてきました。
この分野の開発の継続はさまざまな面で現在も役に立っています。化学・産業を支えるかたちになってきています。
東レ・東洋紡・帝人・クラレなど日本のメーカーは合成繊維開発の先端にいます。