戦争とものづくり 第二次世界大戦後
2016年10月18日
これまで2回にわたって戦争とものづくりの関係を書いてきました。
今回はその最終回。第二次世界大戦後から、ここ20年あまりで普及したものを調べてきました。
まず第一にあげるならばこれ、インターネットです。
アメリカ軍が開発した新しいネットワークシステムで、
普段私たちが何気なく使っています。
これは米国防省の高等研究計画局が大学の研究機関とともに開発されたパケット通信によるネットワークARPAネットワークが出発点です。
個別のネットワークを1つにまとめ、どこからでもどのホストでもアクセスできるという画期的なシステムです。
それと同じく我々の生活になくてはならないのは携帯電話です。
一人一台ともいえるくらい普及しています。
これのもとは第二次世界大戦中に米軍で使用されていた携帯型無線機ウォーキートーキーが前身です。
これが小型化され、バッテリーの大容量化により現在のものになりました。
さらに携帯に欠かせない機能としてデジタルカメラ機能があります。
デジタルカメラ自身もそうだが、これらはもともとは、スパイ衛星用の技術からきています。
CCDという技術によって画像がデジタル信号化されて、それを電子メモリに記憶させるのです。
CCDは画像の容量が小さいのが特徴で現像の必要もないです。
そんなスパイ衛星にうってつけの技術だったのです。
さらにデジタルカメラなどの手ぶれ補正機構ももともとはミサイル発射の姿勢制御に利用されていた振動型ジャイロスコープの技術を応用しているのです。
今まで上げてきたもののほとんどが戦争が生んだものだとは考えられないくらい私たちの生活に溶け込んでいます。
願わくば戦争以外の形でこういった便利なものが私たちに届けられてほしいものです。