お薬のカプセル DDSについて
2017年2月17日
DDSとは
Drug Delivery Systemという考え方のことです。頭文字をとってDDSと呼ばれています。
飲んでから目的の場所でとけるカプセル、患部だけに薬を届けるカプセルの役目が理想と言われています。
この役割を果たすポリマーの素材が期待されています。
目的の場所にたどり着いたポリマーのカプセルは不要になってしまいます。
そのため生分解性のポリマーが期待されています。
ポリマーとはモノマーの重合体です。ポリマーとはたいてい高分子の有機化合物のことを示します。
モノマーとは重合を行う際の基質のことをいいます。
モノマーが重合した高分子のことをポリマーといいます。
具体的なお薬の製剤で活用されている技術は薬物をうすい生分解性ポリマーでおおう加工を施したものです。
生分解性のポリマーが薬物をおおうものです。
高分子化学の進歩による生分解性の体内に採り入れても害のない・目的の場所でとけるポリマーの生成が期待されます。
DDSの例
患部のみに薬物を集中させたり、長時間作用を効くようにします(徐放性)。
例としては、ガンの患部だけに薬物を集中させる・肝臓だけに薬物を届ける・小腸や大腸にまで薬物が溶けることのないように運ぶなどがあります。
速効性製剤と徐放性製剤
薬物がゆるやかに溶け出すように製剤された徐放性製剤のお薬も出ています。
徐放性製剤は一回の服用でお薬の体内の血中濃度を一定に溶け出しながら、一日中長く作用が効くものも出ています。
それによってお薬の一日あたりの服用回数自体を減らしたり、飲んでから目的の場所で溶けたりもします。
それに対して口中ですぐ溶け出してしまうお薬を速効性製剤と呼ばれます。
一般的なものとしては胃薬のガスターなどは口中で溶ける速効性製剤です。
お薬のDDSの考え方は一日のお薬の物質を体内で一定に保ったり、強い薬物を目的の場所で溶け出すようにすることで副作用の軽減にも役立っています。
今後飲んでから体内の目的の場所で目的の物質が作用するDDSのお薬の進歩がすすむようです。