ラジオ
2017年6月27日
ラジオが世界に初めて登場したのは1900年で、カナダの電機技術者レジナルド・フェッセンデンが、距離約1マイルでの、音声の送受信に成功しました。彼はその後もラジオの改良に取り組み、1906年12月24日にアメリカのペンシルベニア州でクリスマスの挨拶をラジオでしました。
それ以降、世界各地で実験、試験的なラジオ放送が行われましたが、アメリカ・ペンシルベニア州ピッツバーグのKDKA局が1920年11月2日に世界初の公共放送を行ったとされています。最初の放送はアメリカ大統領選挙の開票結果でした。
日本にも世界のラジオ放送のニュースは伝わり、ラジオ放送の実験があちこちで行われました。1923年に関東大震災が発生し、情報伝達メディアとしてラジオの必要性が認識されるようになり、ラジオ放送の開局を急がせたと言われています。
1925年3月22日午前9時30分に、日本初のラジオ放送が社団法人東京放送局によって発信されました。当時のラジオの性能はあまり良くなく、発信源である東京23区外では良く聞こえないものでした。その後、大阪、名古屋でもラジオ放送が始まり半年で10万人、1年で20万人を突破し目覚しい普及を見せたのでした。
その後も改良され続け当初よりコンパクトで高性能のモデルも誕生しましたが、1960年ころのテレビの普及によってラジオの視聴者が減りましたが、世界中のラジオ放送を聞くことが出来るインターネットラジオの登場によって、現在、視聴者が再び拡大し始めています。さらに衛星や地上デジタルラジオも加わり、従来のアナログ放送と共にラジオの多様化が進んでいます。
1995年に起きた阪神・淡路大震災や2011年東日本大震災では乾電池で動く携帯ラジオだけが災害状況を知るための唯一の手段だったと言われています。災害時、停電が起きても使用できるラジオが最も重要な情報源であることは間違いないでしょう。