水素製造装置 東芝
2017年9月26日
(フォークリフト画像)
2016年7月にアルカリ水電解式水素製造装置を東芝が開発しました。
このアルカリ水電解式水素製造装置は1時間で燃料電池車2台分の量の水素を製造することができるそうです。
アルカリ水電解式水素製造装置の中ではこの東芝の装置は日本国内で最大量の水素を製造することができる装置です。
またこの装置では水の電気分解に使用される電解液を高濃度の水酸化カリウムを含ませることで氷点下の環境下でも電解液の凍結を防ぎ寒冷地でも使用可能でより広範囲の地域に水素供給インフラ普及に対応できるように工夫がされています。
東芝は水素をより多く製造する装置開発を通してこれから莫大な金額になるとされる水素インフラ事業への展開を見据えています。
原発の停止、LNG・石炭・石油による火力発電の電力に頼っている現在の国内のエネルギー供給事情を考えるといち早く東芝が燃料の選択肢の中に水素供給に着目していることに筆者は感心させられます。
東芝はトヨタ主導の水素燃料電池のフォークリフトの活用・実証への協力をしています。
トヨタ主導でCO2排出フリーになる風力発電による電力で水素製造をして豊田自動紡織機の水素燃料電池のフォークリフトに供給し活用するという水素供給・実証がスタートしました。東芝はこの実証に協力、水素製造装置を供給しています。
フォークリフトは従来型の電動フォークリフト・ガソリン式のフォークリフトなどが既存のフォークリフトの中にあります。それらを電動・ガソリン式から水素の燃料電池式へとフォークリフトの仕様を移行することによって従来型の電動・ガソリン式のCO2排出量を水素燃料電池式移行によって80%以上削減できる潜在能力があると見込まれています。実際の結果はどうなってくるかはわかりませんが、CO2排出コストは大幅に削減が実現可能であると考えられます。
東芝は他にも小水力発電による電力によって水素を製造利用する実証も行います。
またアルカリ水電解式以外にも固体酸化物水蒸気電解式の水素製造装置の開発もしています。