鴻海とシャープ・WDと東芝
2017年8月29日
2017年6月中旬にパナソニック・ソニーなどが4K有機ELテレビを発売しました。
シャープは4K有機ELテレビの発売はしていません。
筆者はシャープのテレビの新製品の開発の動向はこれからどうなるのかと少し心配しました。
鴻海とシャープ
シャープは4K液晶テレビの次の目標を8K液晶に定めているようです。
あえて有機ELに踏み込まずに8Kの液晶技術に積極的に投資するようです。
そんなシャープは2017年9月に開催されるヨーロッパの家電見本市IFAや、2018年1月に開催されるアメリカのコンシューマーエレクトロニクスショーCESに参加して8Kの超高精細液晶を紹介すると報じられました。
シャープは台湾の鴻海精密工業の傘下に去年8月から入っています。
鴻海精密工業はフォックスコングループの中核企業でスマホや薄型テレビなどの電子機器を受託生産する1大会社です。
鴻海の傘下に入った後のシャープは業績はV字回復を果たしています。
鴻海とシャープはアメリカに1兆円超を投資して液晶大型パネル工場を新設することを決めています。
そして両社は中国にも大型パネル工場を建設着工しています。
シャープは鴻海から大きい出資を得て事業を立て直してきています。
シャープの経営危機からの脱却・回復は今のところ業績結果として良い成功事例となりました。
今のところ筆者には液晶を超高精細化していくのがよいのか・有機ELディスプレイを開発してそれを超高精細化していくのがよいのか、どちらの選択がよいのかさっぱりわかりません。
そして8Kの超高精細液晶のテレビは発売されたとしても庶民の筆者には到底価格になかなか手が届かないと考えられます。
WD(ウェスタンデジタル)と東芝
WDは最近では債務超過に陥っている東芝の子会社東芝メモリ売却成功の成否の鍵を握っている企業です。
東芝は産業革新機構を中心とした日米韓連合を東芝メモリの売却先の取引先とするとしていますがあまりうまく進展していません。
ですので今年8月には東芝は他にウエスタンデジタル陣営、鴻海精密工業を加えた3陣営と交渉を続けていると説明していました。
そしてWDウェスタンデジタルは8月末に投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と組み、産業革新機構、日本政策投資銀行などを加えた連合で1兆9000億円での買収を東芝に提案しています。東芝はこのWDが提案する買収に応じる可能性が高いのではないかと考えられます。
東芝は東芝メモリの事業を2兆円で売却したい方針のようです。
東芝は経営危機を乗り越えることができるのでしょうか。
東芝のフラッシュメモリーの事業自体は好調で営業利益の業績もとても良いです。
この良い仕事をしている東芝のフラッシュメモリーがどうなるのか・売却されるとしたら売却先はどうなるのかとても気になるところです。