ジャパンディスプレイ・JOLED 続編
2017年12月22日
(サムスン製の有機ELパネル搭載製品画像)
10月に、ジャパンディスプレイ(JDI)グループのJOLEDは2019年に印刷方式でつくる有機ELの量産を開始する予定であることを発表しました。
量産に向けた投資資金を集めるために国内複数の会社に出資を求めています。
国内企業数十社に出資を打診しているようです。
印刷方式で製造する有機ELパネル製品はサムスンの有機EL製造方式である蒸着方式に比べ製造コストを3割から4割下げることができるとされ最大4割安くできるといわれています。
ジャパンディスプレイはアップル社のiPhone向けの液晶パネルを生産しています。
その液晶パネルを生産する石川県能美市の能美工場で2019年中に印刷方式の有機ELパネルを量産する方針です。
JOLEDが量産のめどをつけた印刷方式の有機ELパネルの製品生産事業をこれから軌道に乗せていく計画のようです。
ジャパンディスプレイは小型のスマホ向け・車載向けの有機ELパネルを、JOLEDはテレビなどを含めた中大型有機ELパネルを手がけるようです。
コスト安になる新しい生産方式の印刷方式の有機ELパネル生産事業は中国・韓国・台湾の大手製造メーカー・企業からの関心も高いようです。
ジャパンディスプレイは得られた投資資金によって日本国内の工場で量産技術を確立する方針です。
ジャパンディスプレイ・JOLEDとしては液晶に次ぐ次世代ディスプレイである有機ELパネル生産の量産化を何としても実現してほしいところです。
筆者はジャパンディスプレイ・JOLEDの液晶から有機ELへの生産移行がスムーズに行われ、有機ELパネルを量産して売り上げを上げていく道のりは投資資金集めなどの課題があり大変なのだなと感じます。
有機EL製品はiPhoneⅩ搭載の有機ELパネル生産でサムスンに一歩先を行かれています。
一方でアップル社は独占状態やパネル価格の高騰を抑制するために今後LGの有機ELも採用を検討していくのではないかといわれています。
タイミングよく液晶の生産から有機ELパネル量産へのスイッチがうまくいけばジャパンディスプレイ・JOLEDもディスプレイ生産事業が軌道に乗るかもしれません。
またiPhone搭載用の有機ELパネル量産にまで到達できないかと期待してしまいます。