2018年、SHARPが東芝のパソコン事業を買収
2018年12月18日
(画像、2006年製dynabook製品)
今年、東芝のパソコン事業を40億円ほどでSHARPが買収しました。
東芝は世界初のラップトップパソコンを開発した老舗PCメーカーです。
東芝のPC「dynabook」は一時は売り上げシェアも世界首位を記録しました。
この東芝のPC生産事業は2018年10月1日にSHARPの子会社になりました。
東芝のPC事業に所属しているおよそ2200人の雇用は維持された模様です。
この動向の最も重要な本質的な流れの鍵を握っているのは鴻海精密工業ではないかと考えられます。
受託生産という形でアメリカの大手パソコンメーカーの製品の製造を担っているSHARPの現在の親会社である鴻海精密工業はこれからのdynabookの鍵を握っている会社だろうと考えられます。
他にも日本の家電店でWindows機の主力として販売されている国内メーカーのPCのうち、NECはレノボ傘下、富士通もレノボ傘下となっています。
このNEC・富士通の2メーカーの親会社であるレノボは日本での国産PCのブランドと生産維持を了承してくれていますので、現在のところ随分と良心的な環境となっているとも見受けられます。
例えば富士通は出雲で、NECは米沢で国産PCが製造されています。
東芝はdynabook.comのサイトによると、PCの製造を中国の杭州に工場を設置して生産拠点としているようです。
鴻海精密工業は中国・台湾の国際的な製造メーカーです。
ですので未来的には生産拠点という観点からもSHARPを通じてdynabook生産のバックにつくことは多大な意味があるのかもしれません。
PC系製造・生産だけでなく中国のメーカー企業は拡大路線を行っているので今後にも注目です。
国産のPCはパナソニックやマウスコンピュータが独自の手法で生き残っています。
パナソニックは純国産にこだわった神戸工場製の高級ノートPCを、マウスコンピュータはBTOパソコン製品で高コスパの直販カスタマイズPCを売りにしています。
今はネット通販や直販で高スペックで高コスパの製品を選ぶユーザーの方が多いと考えられますので、筆者にはよく先が読めないです。
ネットでPC製品はスペック情報まで詳しく見て買い物の検討ができます。
dynabookはブランド名は商標権もSHARPに譲渡される見込みとなっています。
技術仕様はどうなっていくのか、今後に期待したいです。