鋼材の切断加工(1)
2013年11月26日
鋼材の切断加工にはガス・プラズマ・レーザーと方法があります。
今回はガスとプラズマの方法についてご紹介します。
ガス切断加工
鋼板切断といえば「ガス切断」というほど長く利用されてきました。
ガス切断加工は約100年の歴史のある技術であり、今でも鉄(=炭素鋼)の切断加工に用いられています。
特にガス切断の強みは、厚い鋼材への対応ですが最厚で3000mm位までの切断加工が出来ます。
薄物~厚物まではレーザーやプラズマ加工が早く出来ますが、ガス切断では約1000mmまでの厚物切断ができます。
ただし、ステンレス鋼にはガス切断加工は出来ませんが、これはガス切断加工の仕組み上の特性です。
ガス切断はノズルの中央から切断酸素を噴射し、その周りから噴射した余熱ガスで熱しています。
使用するガスはメタン・アセチレン・エチレン・プロピレン・プロパン・ブタン・水素などのガスを利用しています。
中央の酸素と鉄の酸化反応による錆びを促進させ、さらにガス炎の高熱を利用して切断するものです。
ですから、ステンレス鋼やアルミニウム合金のような酸化反応(錆び)を起こしにくい材料には加工は出来ません。
また、レーザーやプラズマ加工等の精密加工と比べると、職人の技能により出来上がりに差が出るのです。