水素について
2021年7月2日
グレー水素
化石燃料を改質して水素を得る時に二酸化炭素を排出する場合、その水素をグレー水素と呼びます。
ブルー水素
化石燃料を改質して水素を得、その際に二酸化炭素を排出するが、その二酸化炭素を回収する場合、
その水素をブルー水素と呼びます。
グリーン水素
再生可能エネルギーの電力で水の電気分解をした二酸化炭素フリーでできた水素をグリーン水素と呼びます。
水素を燃料として調達する場合に、その実際の手法によってつくられる水素の呼び名が変わってきます。
水素をインフラとして調達する側にとっては、水素をより安く大量に調達したいという共通の思いはあるのではないかと考えられます。
ですが実際に二酸化炭素などの温暖化ガス排出の状況によってつくられる水素の呼び名が変わることとなります。
これは、別の新しい水素調達の現実の評価・分析指標にもなってくると考えられます。
欧州やアメリカでは安い風力発電、中国では安い太陽光発電で電気が賄われはじめています。
日本は再生可能エネルギーの大幅導入に出遅れ感が否めません。
その中でポジティブに期待されているのが水素燃料、水素系燃料の調達、活用です。
日本政府は2015年に2030年までにエネルギーにおいての非化石電源比率を44%以上にする目標を定めています。
また2050年までに電源構成比率において、50~60%を再生可能エネルギー、原子力・火力・CCS(二酸化炭素の回収。貯留)が30~40%、
水素発電が10%という目標を菅政権が定めました。
2050年までに水素発電10%の目標設定を受けて水素の国際的な調達方法の模索がはじまっています。
佐川などの物流大手は軽のEV商用車の導入を始めると報じられています。
商用車の仕様について水素燃料電池車か、小型の安価な軽のEVの商用車が浸透するか注目です。
日本でもエネルギーの電源構成を再生可能エネルギーと水素発電の大幅な調達・導入が喫緊の課題となりそうです。
もしEVが大幅に普及する場合には特に走行するのに使われるエネルギーが何由来であるのかの改革が厳しい目で見られることになることが想定されます。
水素燃料電池車なども、まずはブルー水素とグリーン水素の普及実現が、地球温暖化ガス排出実質ゼロに向けて望ましいということになりそうです。