TSMCが日本に生産拠点を設ける
2021年8月20日
(画像、イメージ)
半導体製造で世界最先端を行く台湾のTSMCが日本に拠点を設けることが報じられています。
TSMCは最先端技術で2nm(ナノメートル)のプロセスルールでの生産が将来的には技術的に可能になっていくと報じられています。
いよいよ微細化の進化にも限界が来始めているともいわれています。
ムーアの法則も微細化の限界を迎えようとしている近い将来とうとう通用しなくなってくる可能性があります。
最先端半導体の製造にはウェハーやその加工に必要となる様々な材料の調達や、その加工、いわゆる半導体製造の前工程が最重要となっています。
具体的には日本の製造メーカーが得意とする領域は、前工程にもいくつか高い技術シェアを誇っている工程があります。
前工程には今までの最先端半導体の微細化を可能とさせるには不可欠な技術たちです。
そして微細化の限界にまで近づいてきた今、半導体の三次元実装が次世代技術の可能性のある構想の1つだと言われています。
そして将来的に注目が集まっているのが半導体製造における後工程です。
後工程に強いメーカーが日本国内にはいくつもあり、その強みがこれから生かせるのではないかと期待されています。
三次元実装のパッケージングはこれから先の半導体の進化の将来がかかってきそうです。
日本の製造メーカーが強みとする半導体パッケージ基板はコロナ禍の強い半導体需要によって品薄状態であり、底堅いニーズがあります。
ここで半導体の三次元実装の新技術でTSMCと日本のメーカーが良い仕事ができたらという期待があります。
2021年5月執筆現在台湾では水不足が深刻になっていると報じられています。
最先端半導体の製造工程では大量の水が必要で、水不足は半導体の製造スケジュールに影響を与えはしないか心配の声が上がっています。
雨水が不足している時期に何とか工業的な純水を得ることはできないものかと考えてしまいます。
豊富にある海水を工業用向けの純水に変える技術などが生かせはしないかと筆者は考えます。
村田製作所の積層セラミックコンデンサーなど電子部品の積層化を進めているメーカーも日本にはあります。
その一方で、頭脳として働く最先端半導体の三次元実装にはまた格別な別段の高い技術が必要なのでしょう。