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再生可能エネルギーの送電調整の難しさについて

最近再生可能エネルギーの電源を求める企業などの顧客が増えています。
大手の電力会社は太陽光・風力、そして日本に豊富にある水資源を活用した水力発電所を新たに建設しています。
今後投資の圧力によって企業、メーカー側は再エネ電源を模索していくことが想定されます。
電力は需給のバランスを崩すと停電になってしまうなどの問題が起きます。
時々刻々と変わる電力需要に合わせて周波数を一定に保って電力を供給する運営が必要不可欠となっています。

時々刻々と変わる再生可能エネルギー電源の発電電力量
太陽光発電は天候など日照具合によって発電量が常に変わります。
電力も吹く風によって発電量が変わってしまいます。
水力発電は水資源が豊富なだけに中小規模でも水力発電所の建設と稼働は必要不可欠と考えられます。
この現在のところ不安定な再生可能エネルギーを主力電源としていくと政府は位置づけました。
送電調整を運営する大手電力会社は創意工夫が求められています。

再生可能エネルギーを主力電源化するにあたって、その送配電網には大規模な蓄電設備が必要との声もあがってきています。
原子力やガス・石炭の火力などで賄う電力の送電調整とは別段の送電調整が再生可能エネルギーには不可欠となってきています。
寒波でアメリカで大手の半導体製造工場が停電に見舞われた被害なども決して他人事ではありません。
送電調整が失敗すると停電するリスクはあります。

再生可能エネルギーによる発電・発電施設の配備は最大限挑戦すべきだと筆者も考えます。
しかし、製造業などの経済の生命線を考える時、二酸化炭素排出量の少ない液化天然ガスLNG火力は
重要なつなぎの役目を当面は担うのが現実的なのではないかとも考えます。
原発事故を経験した日本は可能な限り再生可能エネルギーの質と量を追及していく姿勢が求められていると感じます。
環境規制に厳しい欧州やアメリカの州などの賢者の声に耳を傾ける姿勢もまた必要ではないかとも考えます。
気候変動・地球温暖化の流れの中でどれだけ現状変更できるかやってみるしかありません。