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欧州で先行する「タクソノミー(分類)」

EUの欧州委員会はタクソノミーを示して、原子力と天然ガスを脱炭素に貢献するとして民間資金を誘導する計画であることが報じられました。
タクソノミーとは「分類」を意味する語です。
どの事業やモノが持続可能であるかを分類したものを発表するという意味合いではないかと考えられます。
現実はEU内でも各国の事情によってそれぞれ原子力、天然ガスに慎重・支持が大きく分かれているのが実情のようです。
ものづくりにおいても工場や施設の稼働に必要な電気などのインフラは重要です。
持続可能な開発目標の考え方に沿って制度や計画を練ることは現在のトレンドです。

日本はどうか
日本のエネルギー政策は2030年度の電源構成比達成目標として、
石油3%程度、石炭26%程度、天然ガス27%程度、原子力20~22%程度、再生可能エネルギー22~24%程度
と定められています。
原子力は福島の原発事故以降、厳しい安全基準を満たす取り組みや話し合いが続いていて難しい現状を抱えています。
しかし、2030年度の電源構成比を実現するためには既存の原発を安全基準を満たした上で稼働することが不可欠であるとも言われています。

日本国内でも進む再生可能エネルギー事業
2021年、2022年になってから洋上風力発電事業が日本でも始まろうとしています。
2022年2月上旬執筆現在、富山沖にも中国の風力発電メーカーが着床式の洋上風力発電装置を設置することが報じられています。

EUの欧州委員会が原子力と天然ガスを脱炭素に貢献すると定めようとしているのは、
原子力と天然ガスが再生可能エネルギーですべての電気を賄うようにできるようにするまでに、
つなぎとしてどうしても必要不可欠になると現実的に考えているためであるといいます。
おそらく日本も原子力と天然ガスを同じように位置づけようとするのではないかと推測されます。
それでも原子力の抱えるリスクと天然ガスで排出される温暖化ガスなどのリスクを考えると、
理想的にはよりクリーンかつグリーンなエネルギーが望まれるだろうと考えられます。