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節電・節ガスと脱炭素

2022年の夏は東京電力管内での節電が呼びかけられました。
梅雨明けが非常に早く、日照時間が一年で一番長くなる夏至の時期に猛暑に襲われました。
エアコンを適度に使用しながら、照明の消灯などの節電が呼びかけられました。
2022年7月中旬現在、大きな停電などの問題もなく生活できています。
節電が呼びかけられた背景には、東北地域で起きた地震で火力発電施設が稼働停止となってしまった影響があるといいます。

経済産業省が企業や家庭に都市ガスの節約、いわゆる節ガスを呼びかける方針であることが報じられています。
産業でのガスの活用は多岐にわたります。
都市ガスは天然ガスです。
日本では海外から、液化天然ガスLNGのかたちで大量に輸入して賄っています。
天然ガスは日本で6割が火力発電に、4割が都市ガスとして利用されています。

脱炭素に向けて
欧州の国や日本ではロシアからの天然ガス供給が途絶えるリスクが考えられます。
サハリン2というロシアの天然ガスの権益を日本の商社が得ていましたが今後どうなるかは不透明です。
残念なことに日本でもロシア産の天然ガス供給が途絶えると言われています。
日本では火力による発電が約8割であるといいます。
また産業用途での、工業向け都市ガスの利用も盛んであり天然ガスの重要度は高いようです。

熱源を電気由来に、燃料を水素やアンモニアに代替する試みが始まっています。
日本では天然ガスのロシア依存度はおよそ9%であると言われています。
ドイツなどの一大工業国では天然ガスのロシア依存度は日本よりもはるかに高く、工業向け都市ガスの調達は一大事となっているようです。
脱炭素に向けては天然ガスと原子力を繋ぎとしながら再生可能エネルギーと蓄電池・蓄電システムの導入を行き渡らせる必要があります。
燃料としてはやはり水素やアンモニアで代替できないか探ってみる必要もありそうです。
脱炭素化の前に、それを実現可能にしていくためには省エネルギー、節電・節ガスが足元の課題の1つとなっているようです。
本当に2050年の脱炭素化が実現できるか、目まぐるしく変わるエネルギー安全保障の状況下でこれからが正念場となっていきそうです。