2024年のノーベル物理学賞・化学賞授与、発表
2025年1月3日
ノーベル物理学賞がAIの研究者に授与
2024年10月8日、2024年のノーベル物理学賞を米プリンストン大学のジョン・ホップフィールド氏と、
カナダのトロント大学のジェフリー・ヒントン氏に授与することが発表されました。
ホップフィールド氏は脳の神経回路を模したシステムを開発して、
その後ヒントン氏がシステムを応用したAIの機械学習・深層学習を発展させAIの発展に貢献したといいます。
ヒントン氏は2013年から2023年の間、米グーグルに所属していました。
ヒントン氏は米グーグルの所属から離れてからは、AIの脅威への警鐘を鳴らしています。
ヒントン氏の教え子には米オープンAIから所属を離れたAI開発の専門家イリヤ・サツキバー氏などがいます。
サツキバー氏もオープンAIでChatGPTの開発に貢献しましたが、
オープンAIの組織が営利化に向かう流れの中でオープンAIへの所属から離れる選択をしています。
ノーベル化学賞がたんぱく質解析の研究者に授与
2024年10月9日、2024年のノーベル化学賞を、
米グーグルのAI開発部門に所属するグーグルディープマインドのデミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏、
米ワシントン大学のデービット・ベーカー氏らに授与することが発表されました。
発表された授賞理由については、ハサビス氏とジャンパー氏がたんぱく質の構造予測、
ベーカー氏がコンピュータによるたんぱく質設計のAIの開発・貢献にあるといいます。
AIが人々の間で身近なものとなり、性能・精度の発展も著しく反響を呼んでおり、
AIの基礎、成長・発展に寄与した研究にノーベル物理学賞が、
AIを駆使したたんぱく質の解析でグーグルディープマインドのハサビス氏とジャンパー氏、
たんぱく質の設計に使うAIの開発・発明でベーカー氏にノーベル化学賞が授与されることとなりました。
AI関連への投資が過熱している近況で、AIやコンピュータによる新たな発明はさらに光が当てられることとなったようです。
米大手ITテックの代表的な責任者・経営者はAIの進歩については多大な評価をしています。
これからの設備投資にもそれが大胆に反映されている状況です。
しかしまた一方で、急速なAIの発展にはその裏に潜む脅威にも対策を講じリスクに注意を払う必要もあるようです。