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職人が作る本物の甘さ

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和菓子にも使われている「和三盆糖」をご存知でしょうか?
主に四国で伝統的製法で造られる砂糖の一種です。
その名前の由来は「盆の上で砂糖を三度 “研ぐ”」という独自の製法からだといわれています。

江戸時代頃には砂糖の存在は知られていました、しかしサトウキビの栽培は南西諸島が主でした。
ですから作られる砂糖も黒砂糖が主流だったようです。
その後はサトウキビが各地で栽培できるようになり、1800年代前半には独自の製造方法を完成させました。

その製法は独特なもので伝統的です。
ます原料のサトウキビは、茎を搾り濾過させ結晶化させます、この状態のものを「白下糖」といいます。
この白下糖を”盆”という木の台の上で水を加えて練り上げます。
この工程は「研ぎ」といい、砂糖の粒子を細かくする作業なのです。
研いだ砂糖は麻袋に入れられます、それを箱の中に入れて重石を載せて”糖蜜”を抜いていきます。
この工程を数回繰り返してから、約1週間乾燥させれば完成します。
この「研ぎ」の工程が多ければ多いほど白い製品に仕上がるそうです。

和三盆は、口溶けや後味が良く上品な甘さがあるので、和菓子においても高級な材料とされています。
和三盆を押し固めただけの菓子は、干菓子といい「落雁」は誰でも知っていますよね。
製法にも手間がかかり、白下糖の状態からから和三盆を作ると、約4割程度まで減るため高価になってしまいます。
そのため和三盆によく似た粗糖などを使った代用品で作られた和菓子が多く出回っています。

伝統の技法で研ぎ澄まされた和三盆は、口の中でスーッと消えていく雑味の無い上品な口溶けが特長です。