身の周りにある「ボンベ」の色と中身とは
2015年5月12日
ご家庭でも職場でもガスボンベ・酸素ボンベなどいろいろなボンベというものを見かけます。
ボンベというものは大きさに関係なく「気体」「液体」を貯蔵・運搬する際に使用する密閉容器をいいます。
ボンベはドイツ語だそうですが用途に合った言葉ではないようです、今では「タンク」と呼ぶことのほうが多いですね。
石油タンク・ガスタンクなど…しかしずっと「○○ボンベ」と呼んでいて馴染みがあるので「ボンベ」という呼び方のほうがしっくりきます。
ボンベの材料は、マンガン鋼・ステンレス鋼・アルミニウム合金を使用して、継ぎ目のない一体成型でできています。
保管・貯蔵するものは「液化・圧縮されたガスなど」ですので高い内圧にも対応できるものでなければなりません。
円筒状というカタチは高い内圧にも耐えられますし、口金の形状などに工夫をすることで接続不良や中身の取り違いを予防しています。
*** ボンベにはいろいろと基準(容器保安規則)というものがあります。
例えばその中でも…
ご家庭でお馴染みの「プロパンガス」は・・・グレーのボンベ
病院でも見かけるのですが体調の悪い方がお持ちの「酸素(ガス)」は・・・黒のボンベ
溶接作業に使用する「アセチレンガス」は・・・褐色のボンベ(+酸素ガス)
化学原料や製薬原料漂白・消毒に使用する「液化塩素」は・・・黄色のボンベ
消火器やCO2溶接にも使用される「液化炭酸ガス」は・・・緑色のボンベ
太陽光パネルや液晶モニター製造の窒化膜生成に必要な「液化アンモニア」は・・・白いボンベ
と、いうように「ボンベの色」が決められています。
医療(酸素吸入やMRI検査時、麻酔など)や工業(溶接・溶断作業時など)には欠かせないものです。
食品加工・製造時にも窒素ガスなどの封入(充填)に必要なガスです。
また、私たちの身の回りでも「ガスライター用補充ガス」「ヘアースプレー」なども小さいとはいえボンベのようなものです。
取り扱い方法を守らなければ危険な事故にもつながります。
中身をキチンと使用・処理しても「スプレー缶」や「カセットコンロのボンベ」の廃棄処理方法が問題となっています。
身近にあるボンベの取り扱いも「事故などが起きた時だけ」注意するというのはいけませんね。