アクリル樹脂は、
2020年12月7日
アクリルは、メタクリル酸エステル重合体、透明性の高い非晶質の合成樹脂。水族館での大型水槽やカバー等で利用されています。樹脂の中では透明度の最も高いため銘板の材料として使用しています。耐久性は、塩ビ樹脂より倍以上あり10年以上持続します。2020年に流行している新型コロナ対策にアクリル板仕切りカバーが多く使用されています。
<参考例>
制御盤カバー
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治具
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機械部品、目盛
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機械部品、蓋
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機械部品、指針
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アクリルレーザカット |
アクリルカラー板
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新型コロナ対策用
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メタクリル酸エステル重合体(polymethyl methacrylate, PMMA)は、アクリル樹脂の一種で、透明性、耐候性、軽量性に優れる高分子材料です。
1. 特徴
・透明性: 光透過率が約92%と非常に高く、ガラスに匹敵する透明度を持つ。
・軽量性: ガラスよりも軽く、加工が容易。
・耐候性: 紫外線や風雨に強く、屋外使用にも適している。
・耐衝撃性: ガラスよりも割れにくいが、ポリカーボネートほどの耐衝撃性はない。
・加工性: 熱可塑性樹脂であり、加熱すると容易に成形できる。
2. 構造と化学的性質
・基本構造: (C5H8O2)n(C_5H_8O_2)_n(C5H8O2)n(メタクリル酸メチルモノマー(MMA)の重合体)
・主鎖は炭素原子で構成され、側鎖にエステル基を持つ。
・化学的に安定で、多くの化学薬品に対して耐性があるが、一部の有機溶媒には弱い。
3. 製造方法
メタクリル酸メチル(MMA)をラジカル重合やアニオン重合でポリマー化することで製造されます。
・ラジカル重合: 一般的な方法。過酸化物や光触媒を用いる。
・ブロック共重合: 他のモノマーと共重合させ、特性を改良する場合もある。
4. 主な用途
・建築材料: 窓ガラス、天窓、看板。
・日用品: 透明プラスチック製品、アクリル製ディスプレイ。
・医療用途: 歯科材料(義歯や充填剤)、人工骨材。
・自動車部品: ランプカバーやパネル。
・光学用途: レンズ、光ファイバー。
5. 注意点
・熱劣化: 高温で分解しやすく、焼却時にメタクリル酸メチルを発生する可能性がある。
・衝撃に弱い: 割れる場合に鋭い破片を生じることがある。
・環境問題: プラスチック廃棄物問題の一部であり、リサイクルが推奨される。