マスフローコントローラ(Mass Flow Controller, MFC)は、気体や液体の流量を正確に制御するための装置です。特に産業用や研究用のプロセスで、一定の流量を維持したり、特定の流量に設定するために使用されます。
主な構成
1.センサー
流れる物質の質量流量を測定します。熱式センサーが一般的で、流体の温度変化を利用して流量を計測します。
2.制御バルブ
設定された流量に応じて開閉度を調整します。これにより、実際の流量を正確に制御します。
3.コントローラ(制御回路)
設定値と実際の流量を比較し、誤差を補正する制御信号をバルブに送ります。
主な特徴
高精度
流量の制御精度が非常に高いため、半導体製造や化学プロセスなど、精密な制御が求められる場面で使用されます。
・リアルタイム制御
センサーと制御バルブが連携し、設定値に応じたリアルタイムの調整が可能です。
・多様な流体に対応
気体や液体、さらには腐食性のある物質にも対応するモデルが存在します。
使用例
・半導体製造プロセス(例えば、エッチングや成膜工程)
・化学プロセス(反応条件の調整)
・医療機器(酸素や薬液の供給制御)
・環境試験(気体の濃度調整)