不動態皮膜
2024年12月4日
不動態皮膜(ふどうたいひまく)は、金属の表面に自然にまたは人工的に形成される薄い酸化物の層を指します。この皮膜は、金属の表面を保護し、腐食や酸化を防ぐ役割を果たします。不動態皮膜は特にステンレス鋼やアルミニウムなどの金属で重要な特性として認識されています。
特徴
・自己修復性: 皮膜に小さな傷がついた場合でも、酸素が存在する環境で再生することができます。
・耐腐食性: この皮膜は金属を酸素や水分から保護するため、腐食を防ぎます。
・薄さ: 通常、皮膜は非常に薄く、数ナノメートル程度です。
不動態皮膜が形成される金属
1.ステンレス鋼: クロムを含むことで、表面にクロム酸化物の皮膜が形成され、不動態化します。
2.アルミニウム: 表面に酸化アルミニウムの層が自然に形成されることで保護されます。
3.チタン: 酸化チタンの層が形成され、高い耐腐食性を示します。
不動態皮膜の応用
・医療機器: ステンレス製の手術器具やインプラントなど。
・航空宇宙産業: 高強度と耐久性が求められる部品に使用。
・建築・インテリア: 腐食しにくい特性を活かしたデザイン。
注意点
・酸性や塩分の高い環境では、不動態皮膜が破壊される可能性があります。
・機械的な傷や化学的な腐食によって保護能力が低下することがあります。
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