パージバルブ
2025年3月24日
<例>パージバルブ銘板
スタンレス 60×80 厚1.0 1-φ5 黒文字
パージバルブ(EVAPパージバルブ)は、燃料蒸発ガス(EVAP:Evaporative Emission Control System)を燃焼室に戻し、再燃焼させるためのバルブ。
構造
-
燃料蒸発ガスの発生
- 燃料タンク内のガソリンは温度上昇などによって蒸発し、燃料ガス(炭化水素HC)を発生させます。
- これが直接大気中に放出されると環境汚染の原因になります。
-
チャコールキャニスターの吸着
- 燃料蒸発ガスはチャコールキャニスター(活性炭フィルター)に一時的に吸着・保存されます。
-
パージバルブの開閉制御
- エンジンECU(エンジンコントロールユニット)がエンジン負荷や温度、回転数などを監視し、最適なタイミングでパージバルブを開閉します。
- 通常、アイドリングや低負荷時は閉じ、高負荷時(加速中など)に開くように制御されます。
-
燃料蒸発ガスの再燃焼
- パージバルブが開くと、チャコールキャニスター内の燃料蒸発ガスがインテークマニホールドに送られ、エンジンの燃焼プロセスに起きます。
パージバルブの不具合と影響
① バルブが止まらない(閉じたまま)
- 燃料蒸発ガスがエンジンに送られず、チャコールキャニスターが満足状態になり、燃料臭が強くなる。
- エンジンランプ(Check Engine)が点灯する警告の可能性があります。
② バルブが閉まらない(開いたまま)
- エンジンに過剰な燃料ガスが流入し、空燃比が乱れ、アイドリング不調やエンストの原因になる。
- OBD診断ではP0443、P0441、P0455などのEVAP系統のエラーコードが記録されることが多い。
<トップページへ> |