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パージバルブ

<例>パージバルブ銘板

スタンレス 60×80 厚1.0 1-φ5  黒文字


パージバルブ(EVAPパージバルブ)は、燃料蒸発ガス(EVAP:Evaporative Emission Control System)を燃焼室に戻し、再燃焼させるためのバルブ。


構造

  1. 燃料蒸発ガスの発生

    • 燃料タンク内のガソリンは温度上昇などによって蒸発し、燃料ガス(炭化水素HC)を発生させます。
    • これが直接大気中に放出されると環境汚染の原因になります。
  2. チャコールキャニスターの吸着

    • 燃料蒸発ガスはチャコールキャニスター(活性炭フィルター)に一時的に吸着・保存されます。
  3. パージバルブの開閉制御

    • エンジンECU(エンジンコントロールユニット)がエンジン負荷や温度、回転数などを監視し、最適なタイミングでパージバルブを開閉します。
    • 通常、アイドリングや低負荷時は閉じ、高負荷時(加速中など)に開くように制御されます。
  4. 燃料蒸発ガスの再燃焼

    • パージバルブが開くと、チャコールキャニスター内の燃料蒸発ガスがインテークマニホールドに送られ、エンジンの燃焼プロセスに起きます。

パージバルブの不具合と影響

① バルブが止まらない(閉じたまま)

  • 燃料蒸発ガスがエンジンに送られず、チャコールキャニスターが満足状態になり、燃料臭が強くなる
  • エンジンランプ(Check Engine)が点灯する警告の可能性があります。

② バルブが閉まらない(開いたまま)

  • エンジンに過剰な燃料ガスが流入し、空燃比が乱れ、アイドリング不調やエンストの原因になる。
  • OBD診断ではP0443、P0441、P0455などのEVAP系統のエラーコードが記録されることが多い。

 

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