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炉底出鋼型

<例>炉底出鋼型装置の銘板

サイズ120×25 #50+ ラミレート 黒文字


 

「炉底出鋼型(ろていしゅっこうがた)」


🔧 炉底出鋼型とは?

炉底出鋼型とは、溶鉱炉や電気炉などの製鋼炉において、炉の底部から鋼(溶鋼)を取り出す構造・方式を指します。英語では “bottom tapping” と呼ばれます。

これは、鋼を炉の側面ではなく底から抜く方式で、**「側出鋼型(side tapping)」や「前出鋼型(front tapping)」**などと対比されるものです。


🔍 特徴

特徴 内容
✅ スラグ(不純物)の混入を防ぎやすい 炉の底から出鋼するため、スラグが鋼の上部に浮いている状態で分離されやすい
✅ 出鋼制御がしやすい バルブやタップホールで出鋼量を精密に制御可能
❗ 設備が複雑 炉底にタップホールがあるため、構造が複雑になり、メンテナンス性や耐久性が課題となる
❗ 炉底部の損傷リスク 高温の溶鋼が炉底を通るため、耐火物の劣化が早まる可能性

🔧 主な構成要素

  • タップホール(Tap hole)
    炉底に設けられた鋼を排出する穴。開閉が可能で、出鋼のタイミングを制御する。

  • タップバルブ / スライディングゲート
    タップホールの開閉機構。スライド式やプラグ式がある。

  • ラドル(Ladle)
    鋼を受け取る容器。タップホールの下に設置され、溶鋼を収集する。


🔁 炉底出鋼型が使われる場面

  • 電気炉(Electric Arc Furnace)

  • 転炉(Converter)

  • 真空溶解炉(VIMやVARなど)

特に不純物混入を極力抑える必要がある高品質鋼や特殊鋼の生産において選ばれることがあります。

 

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